ランナーの要望、そして地域住民たちの要望を取り入れ、より地元の地域住民を巻き込むために、大幅なコース変更をして新しく生まれ変わった残酷マラソン。後編は、地域とマラソン大会をつないできた地域密着の取り組みを紹介していきます。みかた残酷マラソン前編記事はこちら
コースの変更で自然とマラソン大会に参加する住民が増え始めた!
実際に、マラソン大会に参加していた住民に話を聞くと、「毎年この大会が来るのが今では待ち遠しいんですよ」と答える方もいらっしゃるくらい、住民たちは残酷マラソンを、町の風物詩のごとく心待ちにしているようだ。
住民たちが自然と溢れ出てくる「もっともてなししたい」という気持ちから生まれた様々な取り組み
とにかく残酷マラソンは、名前とは打って変わって、人の温かみを感じるほっこりするマラソン大会だ。
その人の温かさを求めて走りに集まるランナーも多く、自然と口コミや紹介が増え、残酷マラソンを毎年楽しみにするランナーも増えている。その温かさは、何か外的なもので作られたものでは決してなく、どこかぎこちないかもしれないけれど、内側からあふれる想いによって生まれたものであるから、支持されているに違いない。
大会の給水所とは別に、個人で出している給水所?!
でも、それ以上に、沿道の応援の人たちや、給水所でランナーである私たちを応援しようとしてくれる姿が印象的でした。
地元の高校生が真剣に考え、大会を盛り上げている
さらに久保井さんは、より強い気持ちで想いを語ってくれた。
このように、とにかく残酷マラソンは、走っていても沿道にたくさん人と出会える。
マラソン大会に来てくれるランナーをもてなしたい、歓迎したい。そんな想いが24kmのコースにあふれているようだ。
こうした地域密着の取り組みがあって地元の住民たちも楽しめて参加できる大会だからこそ、ランナーも走っていて気持ちが良い。
結果、何度も走りに来たい、コースはきつくても住民たちに会いにきたい、というファンが多いことにも納得できる。
マラソンの良さをもっと広めたい。それにはやっぱり完走をさせること
また、久保井さんは大会主催者として、また、マラソンの素晴らしさを広めたい一人として、強いこだわりも持っていた。
完走へのこだわりが強いからこそ、完走した人をお祝いする取り組みも
これからも地域密着のマラソン大会として、地域の魅力を発信していきたい
コースは残酷でも、人の温かさを存分に感じられるマラソン大会「みかた残酷マラソン全国大会」。
地域の「人」が一番の商品でもあるこのマラソン大会は、これからの新しいまちづくり・地域活性化の取り組みとしても、ますます注目をしていきたい。
第24回みかた残酷マラソン全国大会 写真ギャラリー
インタビュアーマラソンタレント加納由理のプロフィール
加納由理(かのうゆり)
公式サイト:http://kanoyuri.run
公式サイトよりプロフィール引用
兵庫県高砂市出身。私立須磨女子高等学校を経て立命館大学経済学部に入学。陸上競技女子トラック長距離種目で無類の強さを誇りチャンピオンとして数々のタイトルを獲得。 卒業後、資生堂に入社し、横浜国際女子駅伝では、日本代表チームの一員として最長区間を区間新記録で走り、優勝に貢献。全日本実業団女子駅伝でも、最長区間を走り、資生堂を初優勝に導く。自身初マラソンとなる大阪国際女子マラソンでは3位になり、世界陸上女子マラソンの補欠に選出。その後、北海道マラソン優勝や名古屋国際女子マラソン優勝など数多くの実績を作り、ベルリン世界陸上の女子マラソン日本代表(7位)や香港東アジア競技大会ハーフマラソン(銀メダル)など国際大会でも活躍を納める。 2014年以降は実業団を一線は退きつつも、「生涯ランナー」を掲げ、ランニングを通して、「運動する喜び」や「続けることの大切さ」などをランニングイベントやランニングスクールの主催や協力を行っている。また、学校やビジネス団体向けにも講演を行うなどでも教育活動にも積極的に取り組んでいる。
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